AI Paper English F.o.R.

人工知能(AI)に関する論文を英語リーディング教本のFrame of Reference(F.o.R.)を使いこなして読むブログです。

Adversarial Examples | Abstract 第1文

Several machine learning models, including neural networks, consistently misclassify adversarial examples—inputs formed by applying small but intentionally worst-case perturbations to examples from the dataset, such that the perturbed input results in the model outputting an incorrect answer with high confidence.

 

Ian J. Goodfellow, "Explaining and Harnessing Adversarial Examples"

https://arxiv.org/abs/1412.6572

ニューラルネットワークを騙すような入力となるAdversarial Examplesが存在する理由とそれを生成する方法を示した論文である"Explaining and Harnessing Adversarial Examples"のAbstractの第1文について、英語リーディング教本のFrame of Reference(F.o.R.)を使って英文構造を解読します。

 

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「ニューラルネットワークを含むいくつかの機械学習モデルは、首尾一貫して敵対的サンプルを間違って分類する。それは、小さいが意図的に最悪の場合の摂動をデータセットの例に適用することによって形成された入力で、摂動された入力はモデルが高い確信を持って間違った答えを出力するという結果をもたらすようなものである。」 

  

ダッシュ(—)の前までで文として完結しています。それ以降は挿入的な役割で、文の要素ではありませんので、それを強調するために、inputsには名詞を意味するnを示しています。つまり、inputsは名詞の主な働きである、主語・動詞の目的語・前置詞の目的語・補語のいずれも果たしていません。それに伴い、日本語訳もダッシュ(—)の前後で分けています。ただ、"adversarial examples"とinputsは同じものを指しているため、ここ図解の中では同格としてつなぎました。

 

なお、コンパスローズ英和辞典(薬袋善郎先生が英語リーディングの奥義でオススメしている辞書)の巻末の文法解説(2226ページ)に、「挿入」に関しての説明があります。

コンパスローズ英和辞典 [並装]

コンマ(,)やダッシュ(ー)で区切って語・句・節を入れることで、文の主な骨格に注釈を割り込ませることを挿入(parenthesis)という。挿入された要素は、文の要素にはならない。

 

"adversarial examples"は「敵対的サンプル」と日本語では言われていることが多いと思います。

 

worst-caseは「最悪の場合の」という意味の形容詞です。

worst-case とは 意味・読み方・表現 | Weblio英和辞書

 

butは等位接続詞で、smallとworst-caseという形容詞同士をつないでいます。

 

suchは形容詞でinputsを修飾すると解釈しました。that以下の副詞節が形容詞であるsuchを修飾しています。

 


ai-paper-for.hatenablog.com

  

 

薬袋善郎先生の公式ウェブサイト 

http://minai-yoshiro.com