AI Paper English F.o.R.

人工知能(AI)に関する論文を英語リーディング教本のFrame of Reference(F.o.R.)を使いこなして読むブログです。

BERT | Abstract 第1段落 第2文

Unlike recent language representation models, BERT is designed to pre-train deep bidirectional representations from unlabeled text by jointly conditioning on both left and right context in all layers.

 

Jacob Devlin, et al., "BERT: Pre-training of Deep Bidirectional Transformers for Language Understanding"

https://arxiv.org/abs/1810.04805

自然言語処理のあらゆるタスクに適用できる汎用的な表現学習を行えるモデルであるBERTの論文の"BERT: Pre-training of Deep Bidirectional Transformers for Language Understanding"のAbstractの第1段落の第2文について、英語リーディング教本のFrame of Reference(F.o.R.)を使って英文構造を解読します。

 

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「最近の言語表現モデルとは異なり、BERTは、すべての層の左右両方の文脈において共同で調整することによって、ラベルづけされていない文章から深い双方向の表現を事前訓練するために設計されている。」 

 

この文の構文の解釈については困ってしまいました。なぜなら、この文はF.o.R.のルールから解釈しようとすると、英語構文的にうまく解釈できない英文だからです。もし正しい解釈の仕方がわかる方がいらっしゃいましたらコメントいただけますと嬉しいです。

 

困った点は、準動詞であるconditioningの目的語がないことです。conditionが動詞で使用される場合は必ず他動詞です。「〜を調整する」という意味がここでは適当かと思います。conditionという動詞に自動詞はありません。したがって、通常は動詞の目的語が必要になるはずです。

conditionの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書 

 

少し調べてみたところ、動詞の目的語が省略されるのは例外的な用法なようで、最近でも研究されている解釈の難しい分野のようです。

 

定目的語省略の認可条件について

「英語において他動詞の目的語が省略できるというのは例外的な状況であり」と記載があります。

 

英語の結果構文における目的語省略の意味・語用論的条件

私には難しくてよくわかりませんでしたが、動詞の目的語を省略して良い条件というものがあるようです。

 

おそらくですが、ざっくりいうと、何を指しているか明確な場合は動詞の目的語を例外的に省略できる場合があるのだと思います。そう考えた場合、conditioningの後ろにthemを補って、themは"deep bidirectional representations"を指していると解釈するのが良いかと思います。

 


ai-paper-for.hatenablog.com

  

 

薬袋善郎先生の公式ウェブサイト 

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