AI Paper English F.o.R.

人工知能(AI)に関する論文を英語リーディング教本のFrame of Reference(F.o.R.)を使いこなして読むブログです。

AlphaGo | Abstract 第2文

Here we introduce a new approach to computer Go that uses ‘value networks’ to evaluate board positions and ‘policy networks’ to select moves.

 

David Silver, et al., "Mastering the game of Go with deep neural networks and tree search"

https://www.nature.com/articles/nature16961

2015年10月に人間のプロ囲碁棋士を互先(ハンディキャップなし)で破った初のコンピュータ囲碁プログラムであるAlphaGoの論文の"Mastering the game of Go with deep neural networks and tree search"のAbstractの第2文について、英語リーディング教本のFrame of Reference(F.o.R.)を使って英文構造を解読します。

  

f:id:AI-paper-FoR:20190922160917p:plain

 

「ここで、我々は、盤面配置を評価する「価値ネットワーク」と次の手を選択する「方策ネットワーク」を使用するコンピュータ囲碁のための新しい手法を紹介する。」 

 

文頭のhereは副詞です。「[文頭に用いて]ここで」という意味があります。hereに続く文全体を修飾しています。

hereの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書

 

thatは関係代名詞です。thatから文末までが形容詞節です。ここで注意することは、その形容詞節が修飾しているのはthatの直前のcomputer Goではなく、a new approachであることです。これは文脈から判断できます。形容詞節の中でthatは主語です。これに代入するのが、computer Goかa new approachのどちらが適切かという意味を考えます。すると、a new approachの方が適切だということが見えてきます。

 

形容詞節の中のusesの目的語は、‘value networks’と'policy networks'の二つです。これらが等位接続詞のandでつながれています。「価値ネットワーク」「方策ネットワーク」と日本語にしましたが、そのまま英語で使われることが多いかと思います。

不定詞形容詞用法である"to evaluate"の目的語はboard positionsで、"to select"の目的語がmovesになります。

 

AlphaGoに関する概要はこちらの書籍でも丁寧に解説されています。

最強囲碁AI アルファ碁 解体新書 増補改訂版 アルファ碁ゼロ対応 深層学習、モンテカルロ木探索、強化学習から見たその仕組み

 


ai-paper-for.hatenablog.com

  

 

薬袋善郎先生の公式ウェブサイト 

http://minai-yoshiro.com